2009年7月25日土曜日

水曜デモinソウル


水曜デモinソウル

2009年7月22日(水) 第875回水曜集会 「劇団水曜日」主幹 演劇<セナの願い>公演 30分
在日同胞の女学生セナが、在日朝鮮人差別と「慰安婦」問題に怒りを感じて、解決していく過程を描いた演劇。

事前の雨の予報は見事に外れ、天気は晴れ。
蒸し暑い中、挺身隊問題対策協議会が主催する875回水曜集会は正午キッカリに始まった。
事務局長の挨拶から始まり、いよいよ「劇団水曜日」が紹介され、主人公のセナが子どもたちにいじめられるシーンから始まった。
日本では今でも朝鮮人(在日コリアン)に対する差別意識は根強くその差別意識は残念なことに子どもたちの意識の中にも居座り続けている。そんな現実とハルモニたちの受けた屈辱の体験は半世紀以上経つ現在と繋がっている。

100年前の呪縛を解くことは出来るのか?
2009年5月23日、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)노무현前大統領が惜しくも急逝されたことはとても残念で心が痛む。
この場を借りて哀悼の意を表明します。
その盧武鉉前大統領の進めてきた政策は過去の植民地時代から軍事政権期にいたる全ての事案に適用して真相究明や責任の追及、補償を行うための過去史基本法(真実・和解のための過去史整理基本法)を成立させた事でもわかるように、この取り組みこそ“100年前の呪縛を解くこと”のためには避けては通れないことであったと思っている。“臭いものには蓋をする”的対応では何も解決しないことは誰でもわかる事と思っていたが、実はわからないのではなく、うやむやにして無かった事にしようという事であった。この傾向は日本だけでなく当の韓国人にもあり、今はそういった勢力が強くなっている。盧武鉉前大統領にはまだまだ生きていてもらって“真実・和解のための過去史整理基本法”履行のために先頭に立って闘ってほしかった。重ね重ね残念でならない。

さて、演劇に戻るとしよう。
劇は導入部の重苦しい雰囲気とは一変し、コミカルなミュージカル仕立てに・・・。
観劇していたハルモニを始め、多くの観客は突然の変貌に面食らい、目を白黒させながらも、湧き出る笑いがどよめいていた。
コミカルな動きとは裏腹に歌詞は ♪ どうして どう~して! 誰のものでもない地球・・・中略・・・愛と正義が平和をつくる みんなのものだよ この地球 ♪ と、しっかりとメッセージが込められていた。
続いて、右傾化する日本の今の現状がますます差別を助長させていることをそして戦争が「慰安婦」問題を今後も引き起こす原因であるある事を受けて、コミカルな踊りに乗せ、その裏で糸引くアメリカの存在を痛烈に批判していた。

ハルモニの体験を歌にし、「慰安婦」問題を訴えた。今までの興奮は一変、また重苦しい雰囲気が漂う。胸つまらせ、息苦しいほどの生々しい証言。
そしてハルモニは「二度とこんなことを繰り返させないために、みなさんに真実を知ってもらいたいと、わたしは今日ここに来ました。わたしが今日まで生きて来たのは、みなさんにこのことをお話しするためだったんだと思います。どうか、日本に住んでいる皆さんが、日本政府を動かしてください。」と日本の支援者に期待した。

日本で活動の成果が見えはじめた・・・。
そのキッカケが[宝塚市議会での日本軍「慰安婦」問題の解決を求める意見書可決]でした。
その後、各地での[意見書可決]の朗報が次々ともたらされたことを紹介。取り組み中の活動も紹介と続き、みんなでシュプレヒコールをした。

最後に♪アリランのメロディにあわせて全員で踊り、最後は全員手をつないで一列になり、お辞儀をして演劇は終演した。途中、ハルモニが感激して踊りに参加。大いに盛り上がった。


最後に報道された内容を下記に添付します。
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[京郷新聞 2009-07-22 18:27]

「慰安婦の真実の伝播、放棄しない」

日本の劇団、挺対協の水曜集会で韓国語の演劇

写真
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=032&aid=0002021151

写真 ▲ 日本の有名な「劇団水曜日」が、22日ソウル鍾路区の駐韓日本大使館前で開かれた従軍慰安婦[被害]ハルモニ水曜集会で公演している。(金キナム記者)


22 日昼12時、ソウルの鍾路区中学洞の駐韓日本大使館の前。ポリスラインの前に、空色の布で簡易演劇舞台が設けられた。劇が始まると、俳優5名が一人の女性 に向かって、「帰れ、朝鮮に帰れ」と叫んだ。黒い色のスカートと白いチョゴリを身につけた女性は、しくしく泣きながら、「アリラン」を歌った。

日本の「劇団水曜日」が、この日挺身隊問題対策協議会が主催した875回水曜集会の現場で、演劇<セナの願い>を公演した。在日同胞の女学生セナが、在日朝鮮人差別と「慰安婦」問題に怒りを感じて、解決していく過程を描いた演劇だ。

俳 優たちの韓国語は未熟だったが、演技は真剣だった。路上演劇は、30分余り行われ、俳優15名の額には汗の雫が溜まった。俳優たちは、演劇の最後に皆舞台 に出てきて、「金学順(キム・ハクスン)、裴奉奇(ペ・ポンギ)、姜徳景(カン・ドッキョン)…李順德(イ・スンドク)」と叫んだ。従軍「慰安婦」被害] ハルモニ31人の名前だ。

観客は、「慰安婦」[被害]ハルモニたちだった。車椅子に座ったハルモニたちは、真剣に演劇を観覧した。舞台からアリランが流れてくると、静かに歌いもした。

「 劇団 水曜日」は、2004年日本の兵庫県宝塚市で韓国伝統舞踊を公演した朝鮮高等学校の女学生たちに、一人の日本の女性が「朝鮮に帰れ」という差別的暴言をした事件を契機に創立された。

劇団の名前も水曜集会から取った。徳田幸博団長(66)は、「二月間猛練習して、今日の舞台に立った」、「韓国語を全く知らない俳優が半分ぐらいになるのに、皆熱心にセリフを覚えた」と語った。

劇団側は、公演後に発表した声明書を通して、「日本の地で、一人りでも多くの人たちに真実を伝えるよう、あきらめないで闘う」と明らかにした。彼らは、日本市民が集めた寄付約31万円(400万ウォン余り)を挺対協に伝達した。 
(カン・ビョン ハン記者)

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[聯合ニュース 2009-07-22 14:24]

第875回水曜デモ

(ソウル=聯合ニュース) 朴ジホ記者= 22日の午後、ソウルの中学洞の日本大使館前で開かれた「日本軍『慰安婦』問題解決のための第875回水曜デモ」で、ハルモニたちが日本からきた劇団水曜日の公演を見守っている。

写真
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=001&aid=0002776351

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=001&aid=0002776354

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=001&aid=0002776360
(日本からきた「劇団 水曜日」の団員たちが、日本の謝罪を要求するスローガンを叫んでいる。)

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=001&aid=0002776361